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M&Aの相談前に準備するもの|必要書類と、聞かれること

相談は手ぶらでも構いません。ただ、決算書と株主名簿の2つがあるだけで、初回の面談で価格の目安まで話が進みます。ここでは、揃っていると話が早い書類と、面談で必ず聞かれることをまとめました。売るかどうか決めていない段階でも使えるチェックリストです。

株式会社Tsugiya M&A仲介の実務より | 更新 2026-09-20
この記事の要点
  1. 初回は決算書3期と株主名簿があれば価格の目安まで進む
  2. 勘定科目内訳明細書があると役員報酬・保険・借入の調整ができる
  3. 希望価格は答えなくていい。先に相場を聞いてから考える

初回相談で、あると話が早い書類

01決算書3期分(BS・PL・内訳)02勘定科目内訳明細書03株主名簿04登記簿・定款05借入金一覧返済予定表06主要取引先別売上一覧07従業員名簿就業規則08許認可・契約書
あると話が早い書類

最低限は直近3期分の決算書(貸借対照表・損益計算書・販管費内訳・製造原価報告書)です。これだけで3手法の価格レンジが出せます。加えて勘定科目内訳明細書があると、役員報酬・保険・借入・売掛先の内訳が分かり、正常収益力と時価純資産の調整ができます。

株主名簿(誰が何株持っているか)は、株式譲渡が可能かを判断するために必要です。株主が分散している、名義株がある、所在不明の株主がいる場合は早めに整理を始めます。

仲介契約後、買い手への開示に向けて揃える書類

分類書類
会社の基本定款、履歴事項全部証明書(登記簿)、株主名簿、会社案内・パンフレット
財務・税務決算書3〜5期、法人税申告書一式、勘定科目内訳明細書、直近の月次試算表、固定資産台帳、借入金一覧(返済予定表)
事業主要取引先別の売上一覧、主要仕入先一覧、取引基本契約書、受注残一覧(建設・製造)
人事・労務組織図、従業員名簿(年齢・勤続・給与・資格)、就業規則、賃金規程、退職金規程、36協定
資産・契約不動産の登記簿・固定資産税評価、賃貸借契約書、リース契約、保険証券一覧(解約返戻金)
許認可・その他許認可証、特許・商標、係争・クレームの有無、環境・安全に関する届出

すべて揃える必要はありません。ないものは「ない」と伝えれば、仲介会社が代替方法を考えます。

初回面談で聞かれること

①なぜ承継を考えたか(後継者不在、健康、事業の将来性など)。②いつまでに実現したいか。③希望価格の有無と、その根拠。④従業員の処遇で譲れないこと。⑤売却後、自分はどう関わりたいか(すぐ引退、1〜2年残る、続投)。⑥親族・従業員への承継は検討したか。⑦会社の強みと、社長がいなくなって困ること。⑧借入と個人保証の状況。⑨会社が持つ不動産・保険・遊休資産。⑩取引先や従業員に知られたくない事情。

答えが決まっていなくて構いません。「まだ決めていない」も立派な答えで、それを整理するのが初回相談の目的です。

実務でよくあるケース初回面談で「希望価格」を聞かれて困る方が多いですが、答えなくて大丈夫です。むしろ先に相場を聞き、そのうえで希望を考えるほうが、現実的な計画になります。
写真はイメージです

相談前にシミュレーターを使う

決算書を手元に置いて企業価値シミュレーターに7項目を入れると、相談前に価格の目安と、価格を下げている要因が分かります。その結果を持って相談に来ていただければ、初回から「何を準備すれば価格が上がるか」という具体的な話ができます。決算書のどこを見るかは入力ガイドにまとめています。

よくある質問

決算書を渡すのが不安です。

相談時に秘密保持契約を結びます。初回はシミュレーターの結果や主要数値だけでも相談は可能です。

顧問税理士に先に相談すべきですか?

税理士は税務面で必ず関わりますが、M&Aの経験がない事務所も多いです。仲介会社と税理士が連携するのが一般的なので、順番はどちらでも構いません。

相談したら、必ず売らないといけませんか?

いいえ。相談の結果、親族承継や廃業、あるいは数年後に再検討という結論も普通にあります。相談は無料で、契約を求めることはありません。

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